2015 年 63 巻 10 号 p. 315-320
宇宙航空研究開発機構(以降JAXAとする)宇宙科学研究所に設置されているアーク風洞は惑星大気突入環境模擬装置と称し,1996年に「はやぶさ」帰還カプセルの開発のために設置された国内最大出力を誇るアーク風洞である.本風洞は設置以降,基礎研究から「USERS」,「はやぶさ2」等の開発プロジェクトまで幅広く利用されてきた.また2014年度からは大学共同利用設備としてその利用が国内の大学等関係者に幅広く開かれ,全国の大学の研究者の利用に供されている.本稿ではアーク風洞の概要から主な仕様等及び今後の展開について紹介する.