2017 年 65 巻 12 号 p. 370-376
極超音速領域における柔軟構造再突入機の空力加熱が実験的・解析的に調べられた.実験装置としてJAXA極超音速風洞,数値解析ソルバーとしてFaSTAR/RG-FaSTARが用いられている.風洞試験において,いくつかの迎角のケースに対して,シュリーレン画像による密度勾配分布と赤外線サーモグラフィによる表面熱流束が計測された.これらの計測結果に基づき解析モデルの検証が合わせて実施され,空力加熱に対して良好な予測性能が確認された.低迎角ケースでは,衝撃層の形成とそれによる表面熱流束の増加,背面における強い膨張波の形成が確認された.大きな迎角での特徴的な現象として,模型頭頂部の剝離による渦の形成と,対応する模型表面での熱流束低下が認められた.今回の実験結果および解析結果より,衝撃層における流れ場は乱流ではないと推察されるが,剝離後の領域は乱流場であることが示唆された.