2020 年 68 巻 4 号 p. 114-119
旅客機の騒音の国際基準は徐々に厳しくなってきており,近年,機体メーカーから脚単体に騒音要求が課せられることも珍しくは無くなってきている.航空機の脚メーカーである住友精密工業はFQUROHプロジェクトへ参画し,JAXA実験用航空機「飛翔」主脚騒音低減デバイスの設計・製作を担当した.デバイスの設計においてはCFD解析と風洞試験等の結果から騒音低減性能,運用に対する強度を有することを確認するとともに,熱流体解析によってブレーキ性能への影響が無いことを確認し,機体の整備性,安全性にも配慮した.2017年にこのデバイスを搭載し行った飛行試験では,タイヤホイール穴塞ぎ等の他の騒音対策も含め,主脚単体の評価で4.0~4.8 EPNdB(Effective Perceived Noise in decibels:実効感覚騒音)の低騒音化を実現することができた.