特集 JAXA航空が目指す航空利用社会の将来像と重点課題 第2回
航空機のCO2排出低減技術の研究開発
キーワード:
Riblet,
Laminar Flow Wing,
aFJR,
En-Core,
Sustainable Aviation Fuel,
Boundary Layer Ingestion,
Hydrogen
2024 年 72 巻 1 号 p. 15-22
詳細
2024 年 72 巻 1 号 p. 15-22
宇宙航空研究開発機構（以下，JAXA）航空技術部門では，航空分野のみならず幅広い分野の企業・学界・エアラインの有識者からなる外部委員会による検討を経て，JAXA航空技術部門が目指す航空利用社会の将来像と重点課題，及びその実現に向けた個別具体的な研究開発課題とその取り組み方策を取りまとめた．本報では，重点課題の一つであるCO2排出低減技術についてJAXAの研究開発を報告する．現行の航空機形態については，機体の抵抗低減，エンジンの高効率・軽量化及び小型高出力化に関する研究開発を取り上げる．これらの技術は燃費低減に寄与することから，産業界と連携して早期に社会実装が期待されるものである．長期的視点から，持続可能な航空燃料，航空機の電動化，水素航空機に関する研究開発が実施されている．これらは新しい航空技術を創成する可能性を秘めている．
