日本航空宇宙学会誌
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特集 材料への宇宙環境影響に関する研究の最新動向 第2回
分子状コンタミネーションの分解を目的とした光触媒の宇宙機への応用
下迫 直樹坂間 弘堂谷 忠靖
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キーワード: Contamination, Outgas, Photocatalyst, TiO2, QCM
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2024 年 72 巻 4 号 p. 115-120

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抄録

宇宙機の有機材料から放出されるアウトガス(分子状コンタミネーション)が宇宙機の光学測定系に付着することで,観測データの劣化を引き起こすことが知られている.この宇宙機の汚染問題を解決するために,著者らは「光触媒」に着目し,2015年より研究を続けてきた.光触媒は光エネルギーを利用して付着した有機物をCO2やH2Oまで分解することが可能である.地上環境では実績のあるTiO2光触媒ではあるが,宇宙環境は過酷なため,本来の性能が発揮されない可能性がある.著者らは,これまでにTiO2の原子状酸素・電子線への耐性,真空環境下での光触媒活性を評価した.ここでは,主に,メチルレッドの光学吸収の変化と水晶振動子マイクロバランス法を用いた汚染物質の質量減少から,真空環境下での光触媒活性評価について述べる.

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© 2024 一般社団法人 日本航空宇宙学会
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