2024 年 72 巻 4 号 p. 121-127
小惑星や彗星のような天体の地球衝突から人類を守る活動をプラネタリーディフェンスと呼ぶが,近年その活動が活発になってきた.地球接近天体の発見個数は3万個を超え,また探査機による探査も進んでいる.そして,小惑星の軌道を変更するという実験すら行われた.国際的には,国連の下にプラネタリーディフェンスに関連したグループが設置され,研究会やアウトリーチ活動も盛んに行われるようになった.本解説では,現在,プラネタリーディフェンスの活動が国際的にまた日本国内でどのような状況になっているのかをまとめ,今後の課題について概説する.プラネタリーディフェンスの活動は多くの分野にわたるものであるが,本特集「プラネタリーディフェンス:天体の地球衝突問題に対処する」では,それぞれのテーマについて専門家から解説してもらうことになる.本解説は,この特集の導入となるものである.