2026 年 74 巻 7 号 p. 215-218
低ソニックブーム設計概念実証(D-SEND)プロジェクトは,次世代超音速旅客機(SST)の主要課題であるソニックブーム低減に関する飛行実証を目的としたものである.宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空技術部門が開発した「先端及び後端ソニックブーム低減とトリム飛行を両立する設計概念」の飛行実証は2015年に世界で初めて成功している.その成果として設計ツールと飛行データ等の「データベース」構築及び特許化を通して我が国航空機産業の技術力向上に貢献し,日本航空宇宙学会技術賞が授与されると共に,将来の国際共同開発におけるポジショニング確保にも貢献している.また「低ソニックブーム機体の実現性と推算技術」の成果は国際民間航空機関(ICAO)に提供され,基準策定検討のフェーズアップに直接貢献し,海外研究機関からも高く評価されている.以上より,航空宇宙技術遺産第三号に認定された.