北関東医学
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台湾政府によって派遣された国際保健医療ボランティアの活動に関する分析
森 淑江李 亞員李 孟蓉
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2013 年 63 巻 1 号 p. 45-50

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抄録

【目 的】 台湾が派遣してきた医療ボランティアの特徴を明らかにするとともに, 看護ボランティアの活動の意義を考察する. 【方 法】 台湾の医療ボランティアについてICDFから入手した資料, 文献をもとに分析した. 【結 果】 1996年から2012年10月までに562名のボランティアが派遣され, 医療ボランティアは1999年から83名派遣されていた. 派遣国は国交のない4か国を含む20か国で, 中南米・カリブ地域が50.6%, 次いで大洋州, アジア, アフリカの順だった. 派遣された看護師は70名で, 活動内容は病院での看護活動21.4%, 地域保健活動50.0%等であった. アジアと中南米・カリブでは健康管理を中心とした活動が, アフリカでは, 疾病・負傷に対応する看護活動が主に行われていた. 【結 語】 台湾にとってボランティア派遣は外交手段として大きな意味を持っていた. アフリカへの看護ボランティア派遣は病院の人的補填として行われており, 地域保健の推進が今後の課題である.

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