抄録
目 的:地域で生活する医療的ケアを要する子どもを担当する相談支援専門員が行う家族支援の特徴を明らかにし,看護師等保健医療職と相談支援専門員との連携による家族支援の在り方について示唆を得ることを目的とした.
方 法:医療的ケアを要する子どもの相談支援に携わった経験のあるA県内の相談支援専門員10名を対象に半構成的面接を実施し,質的記述的方法を用いて分析した.
結 果:相談支援専門員が行う家族支援の実際として,【家族の援助ニーズを把握する】【家族の思いを受け止める】【家族関係調整の役割を意識してかかわる】【家族と支援機関等とをつなぐ】【家族全体をみながら相談支援を行い計画に活かす】【安心・安全を意識しながら支援する】【他職種・他機関と連携して家族支援をする】の7カテゴリが形成された.
結 語:相談支援専門員が行う家族支援の特徴として,「つなぐ」役割や安心・安全を意識した支援などが明らかとなった.これらの特徴と,訪問看護師の医療面での専門性とを相互に活かしながら連携し,家族支援を実践することが求められる.