2026 年 76 巻 1 号 p. 71-74
症例は17歳女性.朝方に突発した上腹部痛のため近医を受診し,急性腹症と診断され当院に紹介された.既往歴は16歳時に脊椎側弯症で手術歴がある.受診時身体所見では上腹部にMurphy徴候は陽性で反跳痛を認めた.腹部超音波検査で胆嚢の腫大,壁肥厚,浮腫を認め,結石は確認できなかった.造影CTでも同様の所見であり胆嚢壁の造影効果はやや不良であった.急性胆嚢炎と診断し,本人,家族と治療方針を相談し手術は希望されず保存的加療とした.翌日になっても症状軽快せず,magnetic resonance cholangiopancreatography(MRCP)を施行したところ胆嚢管の途絶,肝外胆管のV字変形を認め,胆嚢捻転と診断し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術中所見では胆嚢は壊死しておりGrossⅠ型で胆嚢管が頚部移行部位で時計回りに360度捻転していた,ダグラス窩に胆汁性腹水を認めた.捻転を解除後に胆嚢を摘出し洗浄を行った,術後第6病日に軽快退院となった.今回,若年性胆嚢捻転の1切除例を経験したので報告する.