北関東医学
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メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の分離頻度とその年次推移に関する検討
検査部からのリポート
高橋 綾子四方田 幸恵町田 哲男福村 幸仁小林 功熊倉 久夫加藤 典弘堀越 徹田波 洋
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1991 年 41 巻 1 号 p. 219-226

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抄録
1977年から1989年までの13年間において群大病院中央検査部で分離された黄色ブドウ球菌の薬剤耐性菌の発生状況について述べた.
当院におけるMRSAの発生は1987年は, 分離黄色ブドウ球菌の10%程度であったが, 1988年以降急増し1989年には分離黄色ブドウ球菌の50%を越えるに至った.特に外科系の科で分離頻度が高かった.
分離黄色ブドウ球菌の98%がminocycline (MINO) chroramphenicol (CP) に対し, 1989年まで感受性を示した.これに対しβ-ラクタム剤や, キノロンカルボン酸剤に対する耐性が1987年を境に急増し1989年では耐性菌の中では5剤耐性のものが18%で最も多かった.
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