北関東医学
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Enlerococcus faecalis のバクテリオシンプラスミド pPD1 のバクテリオシン産生及び接合伝達関連遺伝子の遺伝学的解析
若松 恵利富田 治芳藤本 修平谷本 弘一
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1995 年 45 巻 2 号 p. 139-154

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抄録

Enterococczas faecalis の接合伝達性バクテリオシンプラスミド pPD1 (59kb) の制限酵素地図を連関クローン法によって作成した. pPD1 はAからJまで10個の EcoRI 断片から構成されていた.pPD1へのTn917の挿入により, バクテリオシンの発現に変化を来たす変異株が得られた.この挿入変異のマッピングと連関クローンのバクテリオシン発現から, 約6.7kbの領域がバクテリオシン発現に必要であることが明らかになった.また, Tn917の挿入によって恒常的な凝集変異株を生じる領域があり, そのDNA塩基配列を決定し解析した.その結果, 約8kbの領域には10個のORFが存在し, うち7個はpAD1及びpCF10の性フェロモンに対する反応の調節遺伝子群と高い相同性を持っていることが明らかになった.また, 挿入突然変異による極性効果から, 一部の遺伝子の転写部位についても明らかにした.

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