1998 年 48 巻 3 号 p. 197-201
群馬大学医学部附属病院泌尿器科における1996年の外来初診患者の臨床統計を報告した.
総数878名であり, 男性629名, 女性249名で男女比は2.52 : 1であった.年齢は, 男女ともピークは60~69歳に認めた.紹介患者は68.2% (599名) で, 他医よりの紹介が43.1% (378名) を占めていた.
悪性新生物は149例あり, 前立腺癌51例, 腎癌41例, 精巣腫瘍25例および膀胱腫瘍19例であった.良性新生物では前立腺肥大症が100例と大部分を占めていた.その他多い疾患として, 尿路結石が60例, 以下, 移植・透析関係54例, 膀胱炎35例であった.他報告に比し, 前立腺癌, 腎癌, 移植・透析関係, 精巣腫瘍が多く, 膀胱炎, 膀胱癌STD, 包茎, 亀頭包皮炎, 外傷などは少ない傾向だった.