北関東医学
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Spontaneous intracranial hypotension に合併した両側慢性硬膜下血腫の一例
登坂 雅彦高玉 真坂本 和也矢内 由美小野田 公夫
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1999 年 49 巻 6 号 p. 455-459

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抄録
Spontaneous intracranial hypotension (SIH) は慢性硬膜下血腫を伴うことがあり, 注意を要する.症例は44歳女性で壁を拭く作業中, 突然背部に激痛が生じ続いて後頭部に強い頭痛が出現, その後起立性頭痛が存続した.頭部CTで, 脳幹周囲髄液槽と両側のシルビウス裂が不明瞭.髄液は初圧20mm H2O, 軽度キサントクロミーを呈した為, クモ膜下出血が疑われたが, 脳血管写にて異常はなかった.頭部MRIにて両側硬膜下腔にT2WIにて高信号域を認めた.SIHに合併した慢性硬膜下血腫に対する穿頭血腫除去手術は, 低髄液圧が基盤にある為, 術後の血腫再貯留が多く報告されている.本症例では, 来院時より約1カ月間の臥床の後手術を行い, 再発なく治癒した.頭痛のみの症例では, 安静臥床の後, 低髄液圧状態が改善してから穿頭手術を行うことで硬膜下血腫の再発を予防出来る可能性がある.
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