日本鉱物学会年会講演要旨集
日本鉱物学会2005年度年会
セッションID: K3-03
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島根県三津産含Feパンペリー石におけるFeの分布と結晶構造変化:メスバウアー分光法及びX線リートベルト法による
*永嶌 真理子石田 孝浩赤坂 正秀
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抄録

島根半島三津産パンペリー石におけるFeの酸化数と6配位席における分布,及びそれらの結晶構造に与える影響をメスバウアー法とX線リートベルト法を用いて検討した.その結果,三津産パンペリー石の化学式は(Ca7.98Na0.06)WΣ8.04(Fe2+0.88Mg0.67Fe3+0.79Al1.64)XΣ3.98(Al5.67Fe3+2.34)YΣ8.01Si12.00O39.94(OH)16.06となり,したがって本鉱物はferrian pumpellyite-(Al)である. Al=Fe3+置換によるY席の膨張が格子定数, 平均原子間距離に大きな影響を与えるのに対し,X席におけるイオン置換の影響は顕著ではなく,結晶構造全体に与える影響も小さいことが判明した.Y席はFe3+の増加により膨張し,より秩序的な八面体に近づくため変形度が減少する.

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© 2005 日本鉱物科学会
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