抄録
私たちの行為は環境との相互作用の中で成り立っており,その背景にある感覚 - 知覚と運動の機能に着目し介入することは重要である.しかし脳卒中や脳性麻痺疾患は,その半数が感覚障害を伴っており,信頼できる感覚フィードバックを得ることは難しい.そのため感覚障害に対する介入を行う必要があるものの,多くの作業療法士・理学療法士は経験的予測に基づき治療を実施していることが問題視されている.そこで,本稿では感覚 - 知覚と運動の重要性を述べた上で,脳卒中と脳性麻痺疾患の感覚障害に対する介入方法を先行研究より紹介する.