高知県作業療法
Online ISSN : 2436-1461
Print ISSN : 2436-1399
警戒態勢が強く知的障害のある受刑者への作業療法
-安心できる場の重要性-
足立 一
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キーワード: 刑務所, 作業療法, 知的障害
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 2 巻 p. 63-68

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抄録

近年,刑務所における福祉サービスとの連携は整備されつつある.今後の課題は,福祉サービス利用を希望しない者や罪名や内省状況により福祉サービス提供者が受け入れにくい者への帰住先の確保である.本事例は,放火行為を繰り返し,刑務所へ入所する知的障害のある者で,警戒態勢が強く,福祉サービスの利用は拒否的であった.作業療法では,一貫して安心して過ごせる場を提供した.徐々に現実的な話ができ,他者の助けを受け入れ,前向きな自己主張もできるようになり,出所前には帰住先が確保できた.本報告は,刑務所での作業療法による安心できる場の提供が,どのように役立つのか,作業療法経過を通して明らかにしていく.

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© 2023 一般社団法人 高知県作業療法士会
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