抄録
認知症と視覚障害を有する脳血管障害患者を対象として,立ち上がり動作練習に対して応用行動分析学に基づく介入を実施した.動作を3つの行動要素(適切な位置に手を伸ばす,お辞儀をする,お尻を上げる)に分けて,時間遅延法によって次のプロンプトを提示した.指示なし3点,口頭指示2点,タッピング1点,身体介助0点の4種類であり,付与したプロンプトの種類によって点数化した(9点満点).4日間のベースラインでは,4日目の2点以外は0点,4日間の介入期は6点から9点,そして,触覚的教示と賞賛,フィードバックを除いたフォローアップ期では 3 日間は点数が維持された.よって,認知症と視覚障害を有する症例に対する今回の介入は有効であり,数日は持ち越し効果があったものと考えられた.