抄録
2008 年にトカラ列島宝島で初記録された外来糞虫ヤエヤマニセツツマグソコガネAtaenius picinus の定着状況の継続調査として,2015 年10 月に2 カ所の牧場に存在する各種状態の牛糞における発生状況,および2 カ所の牧場他におけるライトトラップによる調査を行った.その結果,各種状態の牛糞中およびライトトラップで採集された糞虫類はマグソコガネ亜科Aphodiinae の5 種とダイコクコガネ亜科Scarabaeinae の2 種の合計7 種であった。ヤエヤマニセツツマグソコガネは採集された662 個体中 108 個体(16.3%)を占めていた.特に大原放牧場において糞虫の種多様性が低く,本種の占める個体の割合が高かった(33.2%).これらのことから,本種はいぜんとして牧場において高い個体数の割合を占めており,宝島において定着状態にあることが確認された.