抄録
東北自動車道では2017年12月より100km/h超の規制速度が試行された.本研究では,その走行速度への影響を探るため,試行前後の期間における走行速度の推移と,引き上げ区間前・区間内・区間後を通して走行した各車両の速度変化について分析を行った.120km/h規制に引き上げられた後,平均速度の増加がみられたが,増加幅は引き上げ幅の約25%であった.規制速度引き上げにより速度を増加させた運転者群と増加させなかった運転者群が存在することや,スピルオーバー効果がみられた.今後も,速度超過抑制など安全対策が必要であることを論じた.