呼吸臨床
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【特集】日本人が見つけた自己抗原・抗原 食物依存性運動誘発アナフィラキシー:グリアジン
小松﨑 恵子中村 陽一
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2017 年 1 巻 3 号 論文ID: e00015

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抄録

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは即時型食物アレルギーの特殊型で,特定の食物摂取と運動等の二次的要因の組み合わせにより蕁麻疹・アナフィラキシー等のアレルギー症状を来すものをいう。本邦の成人発症例で最も多い原因は小麦であり,特に小麦依存性運動誘発アナフィラキシーといわれている。粗抗原である小麦特異的IgEは陽性率が低く,負荷試験にても症状が誘発されなかった場合には診断に難渋するケースもあった。近年,成人小麦依存性運動誘発アナフィラキシーのアレルゲンコンポーネントがω5グリアジンであることが本邦より報告され,特異IgE抗体測定が2010年10月から保険収載されたことで,一般臨床での診断を多いに助けることになった。

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