呼吸臨床
Online ISSN : 2433-3778
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【連載】呼吸器内科医のための肺移植の診かた 第1回 日本の肺移植の現状
平間 崇
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2022 年 6 巻 7 号 論文ID: e00152

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抄録

肺移植は,終末期呼吸器疾患をもつ患者において生活の質を高めかつ生存期間を延長させることができる唯一の治療法である。肺移植は様々な呼吸器疾患で治療オプションの1つとして普及しつつあるものの,臓器提供者(ドナー)の臓器を使用することから,臓器斡旋に関連する取り決めや日常診療では用いられない基準などがある。日本では,肺移植登録や術後管理を呼吸器外科医が行ってきた経緯があり,呼吸器内科医が移植診療に携わる機会は少なかった。しかし,移植医療の分野でも,新規免疫抑制療法の開発,感染症治療薬の適用拡大,多彩な基礎疾患をもつ患者への肺移植など,呼吸器内科医の関与は不可欠である。そのため,本連載では,「呼吸器内科医のための肺移植の診かた」として,内科医が肺移植診療に携われるよう,日本における肺移植登録,待機患者の診察,肺移植レシピエントの管理などについて解説する。

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