抄録
現在、CD-ROM使用によるインタラクティブなエデュテイメント・マルチメディア教材が多く開発されている。英語学習の分野でも、インタラクティブなエデュテイメント・マルチメディア教材の使用は、今後ますます増えるであろうと考えられる。本論文は、正誤判定のみのKRをマルチメディア的に与える典型的インタラクションパターンを持つインタラクティブなCD-ROM教材について、学習前と学習後における被験者の英語の単語力にどのような違いが現れるのかをケーススタディ的に研究したものである。使用したのは初期学習者向けCAI(コンピュータ支援の学習ソフト)教材の3つのゲームモードである。調査の結果は、2項検定もしくはマクネマーの2×2分割表により検定を行った。検定の結果、3人の被験者には、それぞれ学習前と学習後の語彙力に有意差が見られた。