2016 年 40 巻 p. 32-37
広島修道大学は5学部・4大学院研究科からなる学部生・院生数約6,000名の文科系私立大学である。本稿では,本学の障害学生支援環境を述べるとともに,与えられた学習教育環境と障害学生支援体制の中で,英語英文学科の発達障害のある学生がコンピュータを単なる清書マシーンとしてのみ使用するのではなく,インターネットを通じて信頼するに足る試料を取得し,コンコーダンスプログラムで試料を加工し,スプレッドシートを用いて統計処理を行い,ワードプロセッサで論述を展開するまでのプロセスの報告を通して,ICTの利用が発達障害のある当該の学生にとってどのようにメリットがあったかを述べる。