2018 年 45 巻 p. 97-102
近年,インターネットの普及に伴い,インターネット依存傾向に該当する子どもが増加している。この課題を解決するため,学校現場において情報モラル教育が行われているが,こうした指導方法の多くは,危険性を煽ることにより,子どものインターネット利用を抑制させる,大人が決めたルールを子どもに守らせることによりトラブルにあわせない等の観点から指導されており,子どもたちにとっては他者から行動を制限される「他律的」な指導である。
そこで,本研究では中学生を対象にした質問紙調査を行い,インターネット依存傾向の改善における「自律的な利用」について着目し,その有効性について検証を行った。