生命科学領域で常用される英語と日本語の学術用語を収集した「ライフサイエンス用語データベース」(LifeSciDict)の大改訂について報告する。主な改訂作業は(1)専門領域を互いに異にする20名の研究者による辞書モニターの実施、(2)学術論文中に出現する単語の頻度分析による頻出語の補充、(3)意味情報,訳語の優先順位,先頭発音情報などの付加、を含んでいる。この改訂によって、日本語見出しで25,000語、英語見出しで29,000語を収録した改訂版LifeSciDictが完成し,公開用「ライフサイエンス辞書2」の元とした。辞書を公開するにあたっては、これまでのかな漢字変換辞書、英和・和英電子辞書、英和逐次変換辞書に加え、新たにスペルチェック辞書、さらにそれぞれについてMacintosh版のみならず可能な限りMS-DOSないしWindows対応版を制作した。これらのライフサイエンス辞書2シリーズはすべてネットワーク上で公開され、8カ月間で延べ4,000以上のダウンロードがあった。