1967 年 36 巻 1 号 p. 11-15
Bacillus thuringiensis T84A1株の結晶性物質を分離する方法を検討し, 蔗糖, Trinuorotrichloroethane, Cyclohexaneの混合溶媒を使用して分離を行なった。
T84A1株の結晶性物質とそれよりアルカリ抽出して得た粗毒素とは加熱やメタノール, アセトン, エタノール処理に対して抵抗性が異なり, 毒性の失活の程度に相違があった。なお, sottoの場合にも同様の事実が観察された。
ただT84A1株の結晶性物質はラウリル硫酸ナトリウムのような表面活性剤で膨潤することが認められた。
上述の方法で調製されたT84A1株の粗毒素のLD50は0.8γ/gであった。