1975 年 44 巻 1 号 p. 7-10
5齢蚕を絶食させ, あるいは尾部結紮を行なった場合の中腸管腔内における細菌数を調べ, 次の結果を得た。
1, 5齢蚕の中腸管内一般細菌数は齢の前半期には増加し, 齢の後半期では減少した。しかし腸球菌数には一定の傾向が認められなかった。
2, 中腸管腔内容物を尾部結紮によって強制的に滞溜させたところ, 一般細菌数, 腸球菌数はともに激増したが, その推定分裂回数は腸球菌の方が遥かに大きかった。
3, また絶食させると, 一般細菌数は指数函数的に減少した。しかし腸球菌数は絶食によって激増した。