日本蚕糸学雑誌
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家蚕細胞質多角体病ウイルスに対する単クローン抗体の作製
三毛 明人大脇 真深田 哲夫宮島 成寿
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1984 年 53 巻 1 号 p. 59-63

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抄録

家蚕細胞質多角体病ウイルス (4角形の多角体を形成する系統; CPV-T) に対する単クローン抗体を産生するマウスハイブリドーマを作製し, 高力価の抗CPV抗体を得た。得られた3つのクローン (S11, S21, S91) の産生する抗体の各種ウイルス抗原に対する結合能を間接ELISA法により検討したところ, いずれの抗体もCPVの2系統, すなわちCPV-Tおよび6角形の多角体を形成する系統 (CPV-H) と反応し, 家蚕核多角体病ウイルス (NPV) には反応しないことが判明した。更に, あらかじめS11あるいはS21で処理した各種ウイルスを, 家蚕幼虫に接種して抗体のウイルス中和能を調べると, CPV-Tの感染は阻止されたが, NPVの感染は阻止されなかった。また抗体のサブクラスは, S11とS21が (γ1, κ), S91が (γ2a, κ) であった。

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© 社団法人日本蚕糸学会
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