抄録
4品種の桑について春先における光合成速度と葉厚, 気孔密度などの葉の形態形成との関係を検討した。開葉直後の見かけの光合成速度は負の値であり, 約1週間後に正の値となり, 約20日後に最高値に達した。品種間では剣持>改良鼠返>改良一ノ瀬≒国桑第21号の順であった。葉の暗呼吸速度は開葉直後が最大値であり, その後減少した。光合成速度, 暗呼吸速度ともに開葉後の日数と高い相関が認められた。気孔密度, 葉厚は開葉直後は小さく, その後増大し, 約20日後に最大値に達した。気孔密度, 葉厚と開葉後の日数との間には高い相関が認められた。また, 気孔密度, 葉厚と光合成速度との間には高い相関が認められた。したがって, 春先における光合成速度の増大は葉の形態形成と密接な関係のあることが認められた。