1985 年 54 巻 4 号 p. 300-303
保存飼育中の1奇形系統から翅を持たない雌成虫を1頭見出した。この無翅flに類似した形質は同区の正常翅個体と交配した後代において容易に固定することができたので, 正常系統との間で交雑実験を行った。その結果, 本形質はZ染色体上の劣性遺伝子により発現されることが判明した。さらに同染色体上にある痕跡翅Vgとは座位を異にする新突然変異であることを確認して, これを伴性無翅と命名, 遺伝子記号をrwとした。次で伴性油os,長節eの両遺伝子を基準に用いて3点実験を行い, rw遺伝子の座位を第1連関群22.8と決定した。