日本蚕糸学雑誌
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FISH法を併用したカイコ第6連関群地図の作成
伴野 豊境田 耕作中村 隆土田 耕三河口 豊古賀 克己土井 良宏
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1997 年 66 巻 3 号 p. 151-155

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抄録

軟体蚕 (sol) の遺伝子座を3点実験により分析した結果, 同遺伝子は第6連関群上の-21.0にマッピングされ, 第6連関群には未知の染色体領域が存在することを見出した。これを確かめるために現行, 同連関群上の1.4に位置付けされているNc遺伝子座内の Bmantp 遺伝子をジコキシゲニンで標識したリボプローブを作出し, 染色体に対し蛍光 in situ ハイブリダイゼーションを行った。胚子期の体細胞中期では2本, 第一精母細胞中期においては1本の染色体の中程にそれぞれシグナルを認めた。Nc遺伝子座は染色体の中央近辺にあることを示しており, sol遺伝子の解析結果に合致するものであった。したがって, 第6連関群の新起点はsol遺伝子が妥当であり, これを基に第6連関群上の各遺伝子座を改訂すると, sol 0.0, E 21.1, Nc 22.5, M 24.1, Ign-128.6, b-2 29.1, ki 29.7, mgr 30.0, ve 32.2 F 34.7, l-k 38.8, Yr 39.8, V42.6となる。

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