家蚕セリシンをジメチルホルムアミド中, 不均一条件下でハロゲン化した。塩化メタンスルホニル (MsCl) はセリン, およびおそらくトレオニン残基の水酸基を塩素置換した。また, リジノアラニンの生成がGC-MS分析により認められた。等モル量のN-ブロモスクシンイミド (NBS) とトリフェニルホスフィンから成る系は, 選択的にセリン残基の水酸基を臭素置換した。NBS単独の臭素化では50℃, 3時間でチロシン残基は完全に消失し66%の収率で3, 5-ジブロモチロシンが生成した。水酸基の置換の程度は, MsClによる塩素化の場合は臭素化の場合の2倍程度であった。生成した3-ハロアラニン残基はプロピルアミン処理により3-プロピルアミノアラニン残基に転換された。