ポリスチレン粒子,あるいはスチレン-アクリル酸エチル共重合体粒子をシード粒子としてアニリンを酸化シード重合することにより,ポリアニリンをシェル層とするポリアニリン複合粒子を作製した.シード粒子の種類,酸とアニリンの比率を変化させることにより,重合速度と吸着速度のバランスを変化させることができ,それにより,ポリアニリン複合粒子の構造を,平滑な表面をもつコア-シェル構造からラズベリー構造まで変化させること,さらには導電性を変化させることができた.ポリアニリン複合粒子分散液に硝酸銀を加えると,銀イオンが自動的に還元され銀ナノ粒子が複合粒子上に析出した.得られた銀ナノ粒子担持ポリアニリン複合粒子は,水中に安定に分散し,還元反応触媒として働き,反応後媒体中から簡単に回収される特長を有する.