高分子論文集
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総合論文
高分子前駆体を用いた高酸素還元反応活性を有するカーボンアロイ触媒の開発
黒木 重樹畳開 真之呉 礼斌難波江 裕太柿本 雅明宮田 清蔵
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2011 年 68 巻 7 号 p. 417-426

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抄録

固体高分子形燃料電池(PEFC)の実用化において,電極触媒に用いられている白金の希少性およびコストが,本格普及の大きな障壁となっている.白金使用量が極端に少ない電極はもとより,白金を全く使用しない電極触媒を開発することが,PEFC の本格普及に向けて極めて重要である.本研究では,非白金電極触媒として非常に有望な炭素材料をベースとした白金をまったく用いない触媒(カーボンアロイ触媒)の高活性化,高耐久化を行った.用いる高分子前駆体,調製条件の最適化などを検討し,MEA 発電実験の結果,高い酸素還元活性(0.56 Wcm−2)を有しながら,500 時間以上の連続運転にも耐えうる耐久性も高い触媒の開発に成功した.

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© 2011 公益社団法人 高分子学会
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