1960 年 17 巻 186 号 p. 644-650
アクリフラビン, l-アスコルビン酸および空気の共存下で, メタノールを溶剤に用いて酢酸ビニルの光増感重合を行なった。光重合には色素, 還元剤および空気の共存が必要であり, 重合速度に対してそれぞれの濃度に最適条件があり, またムァスコルビン酸に重合抑制作用のあることを認めた。重合の見かけの全活性化エネルギーは約6.2kcal/molであった。ポリ酢酸ビニルのケン化によって得られるポリビニルアルコールは, 特性ある紫外線吸収スペクトルを示し, 高分子あたりほぼ1個のカルボニル基をもっている。