1962 年 19 巻 206 号 p. 358-364
沈降曲線の解析より分子量分布を求める際に問題となる圧力効果。扇形セルの希釈効果および拡散効果に対する補正が得られた沈降定数および分子量の分布曲線に, どの程度寄与するかをポリスチレンーメチルエチルケトン系について実験的に検討した。その結果, 上記3効果の中で, 拡散効果が相対的には最も大きな寄与をなすがその絶対値はさほどではなく, これまでの未補正の解析法によって得られた分子量分布は低分子側で多少の不正確さを示すが, 全体としてかなり信頼できることを見出した。