高分子化學
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高分子物質の動的複屈折について
第1報動的複屈折測定装置の試作
山田 亮
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1963 年 20 巻 214 号 p. 97-101

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抄録
最近, 小野木, KeedyおよびSteinらは高分子フィルムを振動させながら複屈折の変化を測定する新しい技術について報告している。本報も同様な研究技術に関するものであるが, 特に複屈折とひずみあるいは応力との位相角を, -40から200℃の温度範囲, 0.005から20c/sの周波数領域で, より容易に測定できる装置の試作について述べている。この装置はまた, 一定ひずみおよび一定ひずみ速度などの静的条件の下で複屈折, ひずみ, 応力の同時測定を行なう場合にも用いられる。加硫ゴムおよびポリエチレンフィルムについて行なった予備実験の結果, この装置が良好なリサージュ図形を与え, 目的とした位相角の測定に十分役立つこと, ならびに複屈折とひずみの位相角がこれら二つの試料で異なった符号を有することが示された。
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