塩化ビニルを放射線で-78, 0, +18℃ の各温度で重合を行なった。この重合物の溶液の性質を調べた。-78℃ 重合物は溶媒のテトラハイドロフランに不溶であった。0℃ 重合物は若干の不溶部があったが, 18℃ の重合物はほとんど溶解した。溶媒に可溶の0℃ と18℃ の重合物について分別を行なった。分別物の溶液粘度と浸透圧を測定し, Mark-Houwinkの粘度式を求めたところ [η]=5.32×10-4 Mn0.672を得た。河合の方法, Fixman-Stockmayerの方法でKの値を算定しK=2.11×10-3なる値を得た。この重合物は市販のポリ塩化ビニルと比較し, [η]-Mnの関係が高分子量部分まで直線を示した。