高分子化學
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乳化重合における反応系の温度変化に関する研究
第1報酢酸ビニルの乳化重合
藤井 光雄大塚 保治河野 巽
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1968 年 25 巻 283 号 p. 742-748

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抄録

開始剤に過硫酸カリ (KPS) を, 乳化剤に日本油脂ラビゾール (Sodium dialkyl sulfosuccinate) を使用して, 温度一定 (Ts, 65~80℃) の湯浴中で酢酸ビニル (VAc) を乳化重合する場合の反応系の温度変化を検討した。温度-時間曲線は高原状の部分とそれに隣接するピークから成っている。重合熱, 反応系と湯浴間の熱の移動, 共沸混合物の気化熱および還流液の加温の面から温度変化曲線を詳細に解析した。温度曲線の高原状の部分では還流が起こっており, このために反応系の温度は低くおさえられている。転化率が50~65%に達すると, VAc油滴は消失して還流はやみ, そのために反応系の温度は急上昇し始め, 温度曲線に鋭いピークが現われることが明らかとなった。KPSおよびTsが温度曲線に及ぼす影響についても検討された。

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