高分子化學
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ポリエチレンおよびポリプロピレンの熱エレクトレットについて
高松 俊昭深田 栄一
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1972 年 29 巻 327 号 p. 505-510

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抄録

高密度, 低密度および放射線重合ポリエチレンおよびポリプロピレンフィルムを種々の温度および直流電圧の下で分極を行ないエレクトレットをつくった。分極温度が60℃以上であればどれもヘテロ電荷を生じ, 低密度ポリエチレンの場合を除けば, これらの電荷の寿命は長い。ポリエチレンエレクトレットのヘテロ電荷は温度の上昇に伴い単調に減少するが, 高結晶性の高密度ポリエチレンの電荷は他の二者にくらべて安定である。
ポリブロピレンエレクトレットのヘテロ電荷は100℃以下の温度ではあまり減少しない。しかし, それ以上の温度で単調に減少する。これら表面電荷の減衰に伴い脱分極電流が現われる。

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