1974 年 31 巻 4 号 p. 250-255
N-フェニルメタクリルアミド (PMAM) のラジカル重合過程, ならびにその核置換体の共重合性に及ぼす置換基効果と溶媒効果について研究した。速度論的研究により, PMAMのラジカル重合速度はAIBN開始剤濃度の0.5次とモノマー濃度の1次に比例し, 全重合反応の活性化エネルギーは18.3kcal/molと求められた。また, メタクリル酸メチルとのラジカル共重合において, エタノールのような水素結合形成能を有する溶媒中で共重合パラメータの変化することが認められた。さらに5種のp-置換PMAMとアクリロニトリルとの共重合結果より, モノマー反応性はHammettの置換基定数とρ=-0.13の直線関係が成立した。