高分子論文集
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無定形高分子の動的粘弾性に及ぼす充てん材の効果
飯阪 捷義
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1975 年 32 巻 12 号 p. 733-739

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抄録

ポリメタクリル酸メチル (PMMA), ポリ酢酸ビニル (PVAc) およびポリスチレン (PS) に, ガラスビーズおよびマイカを充てんさせた系について, 動的粘弾性研究を行った. 充てんによる主分散温度の上昇 (ΔTα) は, 高分子一充てん材系によって異なる. 換算変数法によって合成曲線を求め, 分子鎖の屈曲性と関係のあるパラメーターnをlog E′ (υaT) = (log E1+log E2) /2の値における傾斜より求めた (E1およびE2は, それぞれlogυaT=6および1における値を示す). 未充てん試料からのnの減少率とΔTαは, 同じ充てん材のとき, 高分子の種類と無関係に直線関係によって与えられる. 活性化エネルギーの温度依存性および緩和スペクトルから, 充てん材による高分子運動の束縛の程度は, 充てん材界面と高分子鎖との接着に依存すること, そして充てん材界面の影響を受ける高分子マトリックスの範囲はかなり大きいことが判明した.

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© 社団法人 高分子学会
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