1976 年 33 巻 6 号 p. 361-364
p-オキシ安息香酸とp-アミノ安息香酸の共重縮合体を合成し, 各々の単独重縮合体と熱的性質を比較した. その結果, これらのポリマーはいずれも熱濃硫酸に溶けるが, 通常の有機溶媒に溶解しなかった. またX線回折の測定により, 共重縮合体は両単独重縮合体に比べて結晶性は劣るが, やはりかなりの結晶性をもっていることが分かった. さらに示差熱分析および熱重量測定により, 共重縮合体は510℃以上の耐熱性を示し, ポリマー中のアミド組成が増すにつれて熱安定性が増加することが明らかになった.