1986 年 43 巻 6 号 p. 377-383
3種のペルフルオロカルポン酸クロリド (CnF2n+1COCl, n=4, 6, 8) で改質したポリビニルアルコールフィルム (PVA) の表面状態を表面張力成分 (ロンドン分散力, 極性力, 及び水素結合力) により検討を行った. ロンドン分散力と水素結合力成分は, 未改質状態のPVAよりもベルフルオロカルボン酸クロリドで処理したPVAの方が小さかった. PVAフィルムの撥水性, 撥油性は, 改質試薬のベルフルオロアルキル鎖長が増加するにつれて強くなった.