高分子論文集
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乾式高圧紡出により得られたポリオレフインフィブリル
須加井 潔奥村 宗弘川村 富彦中対 弘
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1987 年 44 巻 7 号 p. 523-530

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抄録

ポリオレフィンを高温高圧で溶剤に溶解し, 細孔より紡糸することはフラッシュ紡糸として知られている. 本研究はまずポリプロピレンをジクロロメタン溶液より高温高圧で紡糸し, 紙状物形成能が優れ, かつ強靭なフィブリルを製造する技術を確立した. 該フィブリルは疎水性のゆえに, 通常抄紙設備では紙状物を形成し得ない. したがってフィブリルの親液性に相応した溶剤抄造技術を開発した. 比表面積が最大になるフィブリルが最も優れた引張強度・伸度を有する紙状物を製造し得る. 溶解度係数がポリプロピレンと一致するジクロロメタン中で抄造した場合に紙状物性能が顕著な極大値を示すことを確認した. 通常の抄紙設備を耐溶剤性に改造するだけで優れた紙状物を溶剤抄造する技術を完成した.

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© 社団法人 高分子学会
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