1987 年 44 巻 7 号 p. 557-561
四級アンモニウムポリマーを, 種々の三級アミン類 とポリ (クロルメチルビニルアセタート) (PCVA) の反応により合成した. 5%カオリン懸濁液に対する凝集作用を, 沈降速度, 沈降容積, 及び残留濁度を測定することにより, 四級アンモニウムポリマーの構造との関連において検討した. 得られた結果は次のようであった. 1) いずれのポリマーに対しても, 6~30ppmの濃度で良好な凝集効果が得られた. 2) 凝集作用は, 基体ポリマーの分子量の増加に伴って増加した. 3) PCVAとジメチル-オクチルアミンまたはα-ピコリンとから得られたポリマーは良好な凝集作用を示した. 4) 凝集作用に関しての適当なpHは, 約2~10の範囲であった. 5) 凝集作用に対しての適当な四級化率は30~40%であった.