1987 年 44 巻 9 号 p. 669-673
N-メチルピロリドン中, 2,2′-ジクロルベンジジンと無水ピロメリト酸を反応させて得たポリアミド酸溶液に環化剤として無水酢酸を添加後, 流延して得たフィルムを枠固定して熱処理し, 面内等方性のポリ (2,2′-ジクロル-4,4′-ビフェニレンピロメリトイミド) フィルムを作成した. 枠固定時のゲルフィルムのポリマー濃度を低下させると, 熱処理フィルムの面配向. したがって弾性率が向上した. 最も高弾性率のフィルムの引張特性は強度63kg/mm2, 伸度3.6%, 弾性率3140kg/mm2であった. 又, フィルムの耐熱性, 熱寸法安定性は極めて高く, 屈曲疲労寿命もかなり良好であった.