N-アリルシトラコンイミド (ACI) の単独重合及びスチレン (St) との共重合を, アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として60℃で行った. 単独重合速度の開始剤濃度次数は, ACIがアリルモノマーであるにもかかわらず, 一般ビニルモノマーと同じ0.5次となった. 全重合活性化エネルギーは, 23.7 kcal・mol-1となった. 塊状重合により得られたポリマー中の未反応アリル基残存率は0.6, シトラコン酸ビニル基残存率は0.2であり, 大変不飽和度が高いことがわかった. Stとの共重合組成曲線は交互共重合性を示し, 未反応シトラコン酸ビニル基は残存しなかったが, アリル基はほとんど未反応で残存した. ACI (M1) -St (M2) の共重合パラメーターは, r1=0.004, r2=0.142, Q1=0.79, e1=1.93と求まった.