高分子論文集
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ホルミルスチレンの重合挙動
武田 邦彦秋山 稔山水 孝文
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1988 年 45 巻 6 号 p. 485-490

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抄録

スチレンとp-ホルミルスチレンの共重合を行い, モノマー反応性比r1=0.16, r2=1.43を得た. この値より, p-ホルミルスチレンのQ, e値は, Q=2.36, e=0.41と計算された. 次にホルミルスチレンとジビニルベンゼンの共重合を行い橋かけ高分子を合成した. 各モノマーがm, p混合の場合橋かけ密度が重合初期と後期では大きく異なるのに対してp-ホルミルスチレンとm-ジビニルベンゼンの共重合では重合全般にわたって橋かけ密度が一定な共重合体が生成することが判明した. このデータに基づき, 新しく共重合組成の逐次計算方式により従来測定がむずかしく一定したデータが得られていなかったm-ジビニルベンゼンのモノマー反応性比について検証を行いQ, e値を算出した.

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